自分達が考える

岡山市内でウケる美味しい笠岡ラーメンとは…。
まず麺は、
本場の麺は低加水なのかパサつきモサツキが気になるんだよね。
麺も細く、すぐ伸びないように固めに茹でているんだろうか。
これはこれで、笠岡で食べるとアリなんだよね。
ただ、岡山市内に持ってくると疑問が残る。
そこで、
パサつきのない加水率の高い小麦の風味の残る美味しい麺を探すと、
現在では「冨士メンズ工房」以上の麺は考えられないんだよね。
そして、
それに負けないぐらい、しっかりとした鶏の旨味が凝縮したスープである事が要求される。
余談ではあるけど、
麺が太くなるにつれて麺の味がスープに勝つので、それに負けない濃い目のスープが必要になる訳だよ。
反対に、
麺が細くなると、スープはあっさりしたものにしないと合わない。
こういった考え方は、「麺とスープのバランス」を軸に考えるプロの考え方なんだ。
だから、
麺が美味しいとか、スープが美味しいという意見があってもいいけど、
ある意味、バランスがとれていない出来損ないのラーメンという見方も出来るわけだ。
麺の太さでも麺の味わいが変わるけど、実はそれだけではない。
使用している小麦や製造工程でもずいぶん変わっていくわけだけど、そんな事はどうでもいいのだ。
自分の作るラーメンは、「麺とスープのバランス」を一番に考えて作ってるという事を伝えたいだけ。
さて、話は変わるが、
笠岡ラーメンは、独特の麺とスープ、カシワチャーシューで成り立ってる訳だけど、
自分の言う「バランスが取れている店」は限られていると思う。
まぁ、
それを個性ととらえればいいだけの事だけどね。
それ以上に、
岡山市内の中華そばとは全くの別物なので、
中には美味しくないと考える人もいておかしくはないと思う。
笠岡ラーメンとして食べると美味しいけど、中華そばとして食べると「??」と思う人もいるだろうね。
それは、沖縄そばが内地のラーメンやうどんや蕎麦と別物だから、
そう言った概念で食べると受け入れることが出来ないのと似ている…自分がそうだった。
そう言った概念を捨てて、沖縄そばと思って食べるととても美味しいよね。
とにかくラーメン通気取りの連中には困ったものだ。
先日もカシワの事について触れていたが、
「親鳥=しわい、硬い」という固定概念で食べられると困ってしまう。
こちとらそれが嫌で、わざわざ圧力鍋を使ってまで究極に柔らかく仕上げている訳だ。
味も本場の店はチャーシューが濃すぎてスープに影響を与えてしまってる店があるし、
「濃い、硬いが旨い」という自分勝手な好みを、
あたかも正当化すべくうちのものを批判するのは辞めてほしいだ。
といっても、伝わる訳でも通じる訳でもないのだが…。
さて、
麺とスープのバランスや、
敢えて薄味にして究極に柔らかく仕上げたカシワチャーシューは、
ブギーの考える新しいこだわりそのものなんだ。
万人が食べて美味しいと思えるものだと自信を持って言える。
どこかで修業をすれば、固定概念が植えつけられると考える自分だから、
自分で徹底的に研究や実験をしつくす訳なんだ。
自分達が現在で最高と思えるものを受け入れられないなら、わざわざ来る必要もないと思うんだよね。
皆、味覚は違うし好みも違う、それでいいんじゃないんだろうか?
自分の勝手な感想だけど、
本場の笠岡ラーメンをそのまま持って来たら受け入れられる気がしないんだよね。
花ざかりが考えた笠岡ラーメンは、
思いっきりアレンジしてるんで、ある意味新しいものなんだ。
そこんとこ、わからんかなぁ…。